目次
- ハウスプリペイドとは?仕組みと特徴
- ハウスプリペイドを導入する5つのメリット
- ハウスプリペイドのデメリットと注意点
- ハウスプリペイドはどんな企業に向いている?
- ハウスプリペイドで失敗しないための選び方
- ハウスプリペイドの導入事例3選
- ハウスプリペイド導入の流れとチェックリスト
- まとめ|自社に合ったハウスプリペイドを選ぶには
はじめに
ハウスプリペイドとは、自社や自社グループの店舗・サービスだけで使える、前払い式(チャージ式)の電子マネーのことです。お客様があらかじめチャージした残高で支払う仕組みで、「ハウス電子マネー」「独自Pay」とも呼ばれます。
ハウスプリペイドは、決済コストの削減やリピーターの獲得などが期待できる一方、実際に導入を検討する際には、次のような疑問もあるのではないでしょうか。
- 自社に導入する価値は本当にあるのか
- メリットだけでなく、デメリットやリスクは何か
- カード型とアプリ型、どちらを選べばよいのか
- 費用はどれくらいかかるのか
この記事では、ハウスプリペイドのメリット・デメリットを整理したうえで、どんな企業に向いているのか、導入で失敗しないためにどう選べばよいのかを、導入事例をもとに解説します。
ハウスプリペイドとは?仕組みと特徴
ハウスプリペイドは、企業や店舗が独自に発行する前払い式の電子マネーです。スーパーや飲食チェーンなどで導入されており、代表例としてスターバックスの「スターバックス カード」やドン・キホーテの「majica」などがあります。
一般的なキャッシュレス決済とは異なり、自社の店舗やグループ内など、あらかじめ設定された範囲で利用できることが特徴です。
ハウスプリペイドの仕組み
ハウスプリペイドは、お客様が事前にお金をチャージし、その残高から商品やサービスの代金を支払う仕組みです。基本的な利用の流れは次のとおりです。
| 順番 | 流れ | 内容 |
|---|---|---|
| 1 | 発行 | 企業が自社専用のマネー(「〇〇Pay」「〇〇マネー」など)を作り、使える店舗やチャージ方法、ポイントの条件を決める |
| 2 | 会員登録 | お客様がカードを受け取るか、アプリで会員登録をする |
| 3 | チャージ | お客様が現金・クレジットカード・銀行口座などから残高を入れる |
| 4 | 支払い | 店頭やECで、チャージした残高から支払う |
| 5 | 残高・履歴の確認 | お客様は残高や利用履歴を確認し、企業は利用データを販促や分析に使う |

例えば、スーパーの独自電子マネーに10,000円をチャージして2,000円の商品を購入すると、残高は8,000円になります。
このように、ハウスプリペイドは「チャージ」と「支払い」が分かれていることが特徴です。
事前にチャージされた残高が自社の店舗での継続的な利用につながるほか、チャージ時の特典やポイント還元を組み合わせることもできます。
一般的な電子マネー・プリペイドカードとの違い
ハウスプリペイドと一般的なキャッシュレス決済の大きな違いは、利用できる店舗の範囲と、自社でサービスを設計・運用できることです。
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| 比較項目 | ハウスプリペイド | 共通電子マネー・QR決済 | クレジットカード |
|---|---|---|---|
| お客様の支払いタイミング | 前払い(チャージ式) | 前払い・即時払い | 後払い |
| 店舗への入金タイミング | お客様がチャージした時点で代金を受け取れる(チャージ方法によって異なる) | 決済後、締め日に応じて後日入金される | 決済後、締め日に応じて後日入金される |
| 使える範囲 | 発行した企業(グループ)の店舗・サービスのみ | 加盟店全般 | 加盟店全般 |
| 店舗側の手数料 | 自社で発行・運用するため、決済手数料は原則無料(※チャージ方法によっては手数料がかかる) | 加盟店手数料がかかる | 加盟店手数料がかかる |
| 顧客データ | 自社で取得・活用できる | 企業側が受け取れる情報は限られることが多い | 主にカード会社が保有する |
| ポイント・キャンペーン | 還元率や期間、対象を自社で自由に設計できる | 決済会社の仕組みや条件に沿う | カード会社の仕組みに沿う |
| 新規客への対応 | 登録・チャージしてもらう必要がある | 多くの人がすでに使っている | 多くの人がすでに持っている |
※決済手数料や入金のタイミング、利用できる機能は、各サービス・契約条件によって異なります。
なお、ハウスプリペイドもプリペイド型電子マネーの一種です。「プリペイドカード」は前払い式の決済手段を指すため、ハウスプリペイドと完全に別のものではありません。
ハウスプリペイドの強みは、手数料・データ・販促を自社でコントロールできることです。
一方で、新規のお客様にはまず登録やチャージをしてもらう必要があるため、共通電子マネーやクレジットカードの代わりではなく、常連のお客様との関係を深めるための仕組みとして位置づけるのが現実的です。
※独自Payとの違いや、外部決済との施策の比較は、こちらの記事でも解説しています。
→ ハウス電子マネーとは?導入メリットと成功事例5選を徹底解説
→ 独自Payとは?導入メリット・デメリットと成功事例を徹底解説
カード型・アプリ型の違い
ハウスプリペイドには、残高をカードに持たせる「カード型」と、スマートフォンのアプリに持たせる「アプリ型」があります。
| 比較項目 | カード型(紙・磁気・IC) | アプリ型 |
|---|---|---|
| お客様が持つもの | 物理カード | スマートフォンのアプリ |
| カードの発行・在庫・再発行 | 印刷・発注・在庫管理、紛失時の再発行が必要 | 不要 |
| 残高の確認 | 店頭の端末やWebサイトなどで確認する | お客様がアプリでいつでも確認できる |
| スマートフォンを使わないお客様 | カードだけで使える | 案内やサポートが必要 |
| 販促・コミュニケーション | 来店時の接点が中心 | ポイント還元やお知らせ配信をアプリで行える |
| 複数店舗での共通利用 | 店舗ごとの管理が複雑になりやすい | グループ共通のマネーとして運用しやすい |
これまでは、プラスチックカードや紙のカードで運用するハウスプリペイドが一般的でした。最近では、カードの発行・管理の負担をなくし、残高確認や販促までアプリで完結させる目的で、アプリ型に切り替える企業も増えています。
実際に、約20年にわたりプラスチックカードを運用してきた今井書店は、会員証・ポイント・プリペイドマネーをまとめた公式アプリに移行しています(事例の詳細はこちら)。
どちらの方式が自社に合うかは、今の運用やお客様の層によって変わります。選び方は後述の「ハウスプリペイドで失敗しないための選び方」の章で詳しく解説します。
ハウスプリペイドを導入する5つのメリット

ハウスプリペイドは、キャッシュレス決済を導入できるだけでなく、決済コストの削減やリピーター獲得、キャッシュフローの改善など、企業の経営やマーケティングに役立つ仕組みです。
主なメリットは次の5つです。
- 決済手数料などのコストを削減できる
- リピーター獲得・顧客の囲い込みにつながる
- 事前チャージでキャッシュフローの改善が期待できる
- 顧客データをマーケティングに活用できる
- ポイント還元・キャンペーンで販売促進できる
決済手数料などのコストを削減できる
ハウスプリペイドは、一般的なクレジットカードやQRコード決済と比べて、決済手数料を抑えられる場合があります。
通常のキャッシュレス決済では、お客様が商品やサービスを購入するたびに、店舗側に所定の決済手数料が発生します。
一方、ハウスプリペイドでは、自社専用の電子マネー残高から支払うため、利用時の決済手数料が原則無料となるサービスもあります。
例えば、年間決済額1億円、決済手数料率3%の店舗で、すべての決済をハウスプリペイドに移行した場合、次のようになります。
| 項目 | 導入前 | 導入後 |
|---|---|---|
| 年間決済額 | 1億円 | 1億円 |
| 決済手数料率 | 3% | 0% |
| 年間決済手数料 | 300万円 | 0円 |
年間300万円の決済手数料を削減できる計算です。
※ハウスプリペイドの利用時の決済手数料が無料で、すべての決済を移行できたと仮定した試算です。チャージ手数料、システム利用料、運用費用などは含みません。実際の削減額を保証するものではありません。
また、アプリ型を採用すれば、従来のプラスチックカードの発行・配布・再発行にかかる費用や管理業務を減らせる場合もあります。
ただし、チャージ方法によっては手数料が発生するほか、システム利用料や運用費用も考慮する必要があります。導入効果は、決済手数料だけではなく、総コストで判断することが重要です。
リピーター獲得・顧客の囲い込みにつながる
ハウスプリペイドは、自社の店舗やサービスでしか使えない残高を持ってもらうことで、お客様の再来店を促す仕組みを作れます。
例えば、スーパーで10,000円をチャージしたお客様が3,000円を利用した場合、残りの7,000円を使うために再び来店するきっかけになります。
一般的な電子マネーやクレジットカードは幅広い店舗で使えますが、ハウスプリペイドは利用先が限定されているため、自社での継続利用を促しやすいことが特徴です。
さらに、チャージ特典や会員限定のサービスを組み合わせれば、継続して利用するメリットを提供できます。
特に、スーパーや飲食店、ドラッグストアなど、同じお客様が繰り返し利用する業態と相性がよい仕組みです。
ただし、残高があるだけで必ず再来店につながるわけではありません。お客様が継続して利用したいと思える商品・サービスや、使いやすい決済環境を整えることも大切です。
事前チャージでキャッシュフローの改善が期待できる
ハウスプリペイドは、お客様が商品やサービスを購入する前に、一定の金額をチャージする仕組みです。
一般的なクレジットカードやQRコード決済では、商品を販売した後に、決済サービスの入金サイクルに応じて売上代金が入金されます。
一方、ハウスプリペイドでは、事前チャージによって商品購入前に資金を回収できる場合があるため、資金繰りの改善が期待できます。
例えば、お客様100人がそれぞれ10,000円をチャージした場合、合計100万円分のチャージ残高が発生します。サービスの精算方式によっては、商品やサービスの提供前にこの資金を受け取ることができます。
特に、継続的に仕入れや運転資金が必要となる小売業や飲食業では、資金回収のタイミングを早められることがメリットになります。
ただし、実際の入金時期はチャージ方法やサービスの契約条件によって異なります。
また、チャージされた金額は、お客様がこれから商品やサービスに使うためのお金です。チャージした時点で、そのまま売上や利益になるわけではない点に注意しましょう。
顧客データをマーケティングに活用できる
ハウスプリペイドでは、決済システムと顧客情報を連携することで、利用頻度や利用金額などのデータをマーケティングに活用できます。
例えば、次のような分析が可能になります。
- 来店・利用頻度:どのくらいの頻度で利用しているか
- 利用金額:1回あたり、または一定期間内にいくら利用しているか
- チャージ状況:どのような金額・頻度でチャージしているか
- 継続利用の状況:最後の利用からどれくらい経過しているか
こうした情報を活用することで、利用頻度が低下したお客様への再来店施策や、継続利用しているお客様向けの特典などを検討できます。
また、POSシステムなどと連携できる場合は、購入商品や購買傾向を分析し、商品開発や販促施策の改善につなげることも可能です。
ただし、取得できる情報や分析機能は導入するサービスによって異なります。顧客データを活用したい場合は、必要なデータを取得・出力できるか事前に確認することが重要です。
ポイント還元・キャンペーンで販売促進できる
ハウスプリペイドは、自社の販売戦略に合わせて、ポイント還元やチャージ特典などの販促施策を設計できることもメリットです。
例えば、次のような施策が考えられます。
| 施策 | 内容 | 目的 |
|---|---|---|
| チャージ特典 | 10,000円チャージで500ポイント付与 | チャージ利用の促進 |
| 初回利用特典 | 初めて利用するお客様にポイント付与 | 新規会員の獲得 |
| 期間限定キャンペーン | 特定期間にポイント還元率を上げる | 来店・購入の促進 |
| 会員限定特典 | 会員向けにクーポンやポイントを付与 | 継続利用・顧客満足度の向上 |
※上記は施策の例であり、すべてのハウスプリペイドサービスで利用できる機能ではありません。
例えば、10,000円のチャージに対して500ポイントを付与すれば、お客様は通常よりお得に買い物できるため、チャージや継続利用を促すきっかけになります。
こうした施策を自社の顧客層や販売状況に合わせて設計できる点は、ハウスプリペイドの強みです。
ただし、ポイント還元やキャンペーンには原資が必要です。還元率を高く設定するだけでなく、客単価や利用頻度、利益率などを踏まえ、費用対効果を考えた設計が重要になります。
ハウスプリペイドのデメリットと注意点

ハウスプリペイドには多くのメリットがある一方で、導入前に知っておきたいデメリットもあります。主な注意点は次の4つです。
- 導入費用・運用コストがかかる
- 利用できる店舗が限定される
- 利用者に登録やチャージの手間がかかる
- 未使用残高の管理など運用体制を整える必要がある
いずれも、事前に対策を考えておけば負担を抑えられます。
導入費用・運用コストがかかる
ハウスプリペイドを始めるには、導入時の費用と、導入後も続く運用コストがかかります。
導入時には、次のような費用が発生します。
| 導入時の費用 | カード型 | アプリ型 |
|---|---|---|
| システムの導入費用 | かかる | かかる(サービスによっては無料の場合もある) |
| カードの製造費 | かかる(会員数に応じて増える) | かからない |
| 読み取り端末の費用 | かかることが多い | 店頭にQRコードを置く方式なら不要な場合がある |
| 既存システムとの連携費用 | POSなどと連携する場合にかかる | POSやECなどと連携する場合にかかる |
導入後も、次のようなコストが発生します。
| コストの種類 | 内容 |
|---|---|
| システム利用料 | 月額の利用料や、店舗数・取引数に応じた料金 |
| チャージ手数料 | クレジットカードや銀行口座でのチャージにかかる手数料 |
| カード関連の費用 | カードの製造・配布・再発行(カード型の場合) |
| 運用の人件費 | 設定の変更、お客様からの問い合わせ対応、スタッフへの説明 |
| 還元の原資 | ポイント還元やチャージ特典にかかる費用 |
決済手数料が減っても、これらのコストが上回れば導入の効果は出ません。
対策としては、導入前に「決済手数料の削減額」と「導入・運用にかかる総コスト」を並べて比べることが大切です。初期費用を抑えたい場合は、物理カードの製造が不要なアプリ型や、まず一部の店舗で始めて効果を確かめる方法も検討できます。
利用できる店舗が限定される
ハウスプリペイドは、自社やグループの店舗でしか使えません。この「使える範囲が限られる」点はリピーター獲得の強みである一方、お客様から見るとデメリットにもなります。
たとえば、年に数回しか来店しないお客様にとっては、残高を使い切れるか分からないため、チャージする理由が弱くなります。初めて来店したお客様に、いきなりチャージしてもらうのも簡単ではありません。
対策としては、ハウスプリペイドを共通の電子マネーやクレジットカードの代わりにするのではなく、併用するのが現実的です。
そのうえで、来店頻度の高い常連のお客様を主な対象にして、チャージ特典や会員限定のサービスを用意すると、使う理由をつくりやすくなります。
複数の店舗やブランドを展開している場合は、グループ内で共通して使えるようにするのも有効です。
利用者に登録やチャージの手間がかかる
ハウスプリペイドを使ってもらうには、お客様にカードの受け取りやアプリの登録、チャージなどをしてもらう必要があります。現金やクレジットカードでそのまま支払うのに比べると、最初の手間が増えます。
手間がかかる場面は方式によって異なります。
| 方式 | お客様にかかる主な手間 |
|---|---|
| カード型 | 店頭での申し込みやカードの受け取りが必要。カードを持ち歩く必要があり、忘れると使えない。チャージや残高の確認は、店頭や専用端末に限られることが多い |
| アプリ型 | アプリのダウンロードや会員登録が必要。スマートフォンの操作に慣れていないお客様には、案内やサポートが必要になる |
アプリ型は、最初の登録さえ済めば、カードを持ち歩く必要がなく、チャージや残高の確認もスマートフォンでいつでもできます。
一方、カード型はスマートフォンを使わないお客様でも利用しやすい反面、カードの受け取りや持ち歩きの手間が続きます。
どちらの方式でも、導入してから利用者が増えるまでには時間がかかることがあります。対策としては、次のような工夫で最初の手間を減らすことが大切です。
- 会員登録や申し込みの手順をできるだけ少なくする
- レジや店頭で、スタッフが登録やチャージの方法を案内する
- 現金でもチャージできるようにする
- 初回登録やチャージでポイントがもらえる特典を用意する
- お客様の層に合わせて、カードとアプリの併用も検討する
未使用残高の管理など運用体制を整える必要がある
ハウスプリペイドでは、お客様がチャージした残高や利用履歴を適切に管理する必要があります。
例えば、未使用残高の確認や決済履歴の照合、チャージに関する問い合わせ、カードやスマートフォンの紛失時の対応など、導入後も継続的な運用業務が発生します。
こうした業務を自社だけで管理する場合は、システムの構築・保守や問い合わせ対応などの負担が大きくなる可能性があります。
対策としては、残高や利用履歴を管理できる機能が備わっているか、トラブル発生時にどこまでサポートを受けられるかを、導入前に確認することが重要です。
また、自社で対応する業務とサービス提供会社に任せる業務を明確にしておくことで、導入後の運用負担を抑えやすくなります。
ハウスプリペイドはどんな企業に向いている?

ハウスプリペイドは、すべての企業に適しているわけではありません。顧客の来店頻度や店舗数、現在の決済・会員管理の仕組みなどによって、導入効果は異なります。
特に、次のような企業に向いています。
- リピーターを増やしたい企業
- 複数店舗・グループで展開している企業
- 紙・カード・回数券のプリペイドを電子化したい企業
一方、顧客の利用頻度が低い企業や、導入後の利用者数が見込めない企業では、慎重な検討が必要です。
リピーターを増やしたい企業
スーパーやドラッグストア、飲食店、クリーニング店など、同じお客様が繰り返し利用する業態は、ハウスプリペイドとの相性がよいと考えられます。
例えば、週に1〜2回利用するスーパーであれば、お客様はチャージした残高を日常の買い物で使いやすく、継続的な利用につながりやすくなります。
また、利用頻度に応じたポイント付与や会員限定特典などを組み合わせることで、他店との差別化やリピーターの獲得を目指せます。
特に、すでに一定数の常連客がいて、来店頻度や購入金額をさらに高めたい企業にとって、ハウスプリペイドは有効な選択肢です。
ただし、導入するだけでリピーターが増えるわけではありません。お客様が繰り返し利用したくなる商品・サービスや特典を用意することが重要です。
複数店舗・グループで展開している企業
複数の店舗やブランドを展開している企業では、ハウスプリペイドをグループ共通で使えるようにすることで、効果を広げやすくなります。
たとえば、次のような使い方ができます。
- どの店舗でチャージしても、グループ内のすべての店舗で残高を使える
- ある店舗のお客様に、別の店舗やブランドを利用してもらうきっかけをつくる
- 店舗ごとに分かれていたポイントや会員情報を1つにまとめる
- 本部で全店舗の利用状況を把握し、共通のキャンペーンを実施する
店舗が増えるほど、お客様にとっては残高を使える場所が増え、企業にとっては店舗をまたいだ利用状況が見えるようになります。
デメリットで挙げた「利用できる店舗が限定される」という課題も、和らげやすくなります。
紙・カード・回数券のプリペイドを電子化したい企業
すでに紙のプリペイドカードやプラスチックカード、回数券などを運用している企業も、ハウスプリペイドの電子化に向いています。
紙やカードの運用では、次のような負担が起きやすくなります。
- カードの印刷・発注・在庫管理が必要
- 紛失や破損のたびに再発行の対応が発生する
- 残高を確認するたびに、店頭での確認や台帳の照合が必要になる
- 誰がいつ利用したかが分からず、販促に生かしにくい
アプリ型のハウスプリペイドに切り替えれば、カードの発行・管理が不要になり、お客様も残高をスマートフォンでいつでも確認できます。
前払いで利用してもらう習慣がすでにあるため、新しくハウスプリペイドを始める企業に比べて、お客様に受け入れられやすいのも利点です。
ただし、切り替えの際には、今のカードに残っている残高をどう移すか、しばらく紙・カードと併用するかなどを、事前に決めておく必要があります。
導入を慎重に検討すべき企業
次のような企業では、ハウスプリペイドの効果が出にくい場合があります。
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| 当てはまる状況 | 効果が出にくい理由 | 検討したい代わりの方法 |
|---|---|---|
| 一度きりの来店が中心(観光客が多いなど) | 残高を使い切れないため、お客様がチャージしにくい | 共通の電子マネーやクレジットカードでの決済を優先する |
| 運用を担当する人員を確保できない | 問い合わせ対応や設定の見直しが滞る | 運用支援を受けられるサービスを選ぶ |
| 還元や特典の原資を用意できない | お客様がチャージする理由をつくりにくい | 小さな特典から始めて、効果を見ながら広げる |
当てはまる項目があっても、導入できないわけではありません。自社の状況に合った方式や運用の仕方を選べば、負担を抑えながら始められます。
自社への導入適性チェック
ハウスプリペイドの導入を検討する際は、次の5つの項目を確認してみましょう。
| チェック項目 | 当てはまる |
|---|---|
| 同じお客様が定期的に来店している | □ |
| 複数店舗での共通利用や、既存カードの電子化を検討している | □ |
| リピーター獲得や決済コスト削減など、明確な導入目的がある | □ |
| お客様がチャージして利用するメリットを提供できる | □ |
| 導入・運用にかかるコストと体制を確保できる | □ |
すべての項目に当てはまる必要はありません。特に重要なのは、「何のために導入するのか」「お客様に利用してもらえるか」「費用対効果が見込めるか」という3つの視点です。
自社が向いているか相談したい方へ
次の章では、こうした条件を踏まえ、ハウスプリペイドの導入で失敗しないためのサービスの選び方を解説します。
ハウスプリペイドで失敗しないための選び方

ハウスプリペイドは、サービスの選び方や導入の進め方によって、成果が大きく変わります。この章では、導入でよくある失敗パターンを紹介したうえで、失敗しないために確認したいポイントを順に解説します。
よくある失敗パターン
ハウスプリペイドの導入で注意したいのは、システムを導入すること自体が目的になってしまうことです。例えば、次のような失敗が考えられます。
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| よくある失敗 | 主な原因 | 防ぐためのポイント |
|---|---|---|
| 導入したものの利用者が増えない | お客様が登録・チャージしてまで使う理由がない | 導入目的を明確にする/ポイント機能を確認する |
| 想定したコスト削減効果が得られない | チャージ手数料やシステム利用料を十分に見込んでいない | 総コストで比較する |
| 既存のPOSやECサイトと連携できない | 導入前にシステムの対応範囲を確認していない | 既存システムとの連携を確認する |
| 顧客データを販促に活用できない | 必要なデータの取得・分析機能が備わっていない | 顧客データの活用範囲を確認する |
| 既存カードからの切り替えで混乱する | 残高の移行方法や併用期間を決めていない | 導入・運用サポート体制を確認する |
| 店舗スタッフの運用負担が増える | 登録案内や問い合わせ対応の体制が整っていない | 導入・運用サポート体制を確認する |
こうした失敗を防ぐには、機能の多さや料金の安さだけで選ぶのではなく、導入目的と実際の運用を踏まえて比較することが大切です。
導入目的を明確にする
最初に決めておきたいのが、「何のためにハウスプリペイドを導入するのか」です。目的によって、選ぶべき方式や重視すべき機能が変わります。
| 主な目的 | 重視したい機能・ポイント |
|---|---|
| 決済手数料を減らしたい | 利用時の手数料、チャージ方法ごとの手数料 |
| リピーターを増やしたい | チャージ特典、ポイント還元、会員限定特典、お知らせ配信 |
| キャッシュフローを改善したい | チャージ方法、入金のタイミング |
| 顧客データを販促に生かしたい | 利用履歴の確認・出力、お客様ごとの施策 |
| 紙・カードの運用負担を減らしたい | アプリ型への移行、既存残高の移行方法 |
| 複数店舗で共通利用したい | グループ共通のマネー、店舗ごとの管理 |
目的は1つに絞る必要はありませんが、「一番の目的」を決めておくと、サービスを比べるときの判断軸がぶれません。あわせて、利用者数やチャージ額など、成果を測る目安も決めておきましょう。
確認したいこと
- 一番の導入目的は何か
- 成果をどの数字で判断するか(利用者数、チャージ額、来店頻度など)
- お客様にとって、チャージして使うメリットは何か
Pokepayの場合
戦略コンサルティング出身者や、決済・システム設計の専門家が、事業企画の段階から導入目的の整理や設計を支援しています。1店舗の飲食店から自治体の地域通貨まで、目的に合わせた使い方に対応しています。
導入目的の整理から相談したい方へ
カード型・アプリ型など自社に合う方式を選ぶ
ハウスプリペイドには、主にカード型とアプリ型があります。どちらが合うかは、お客様の層や店舗の運用によって変わります。
| 自社の状況 | 合いやすい方式 |
|---|---|
| スマートフォンを使わないお客様が多い | カード型、またはカードとアプリの併用 |
| カードの発行・在庫・再発行の負担を減らしたい | アプリ型 |
| 残高確認やお知らせ配信をスマートフォンで行いたい | アプリ型 |
| 既存の決済端末やカードの運用を活かしたい | カード型、または既存の仕組みと連携できるサービス |
| 早く・少ない初期費用で始めたい | 物理カードの製造が不要なアプリ型 |
なお、システムを自社で一から開発する方法もありますが、開発費や開発期間がかかるうえ、保守やセキュリティ対策も自社で担う必要があります。特別な理由がなければ、既存のサービスを利用するほうが現実的です。
確認したいこと
- お客様の年齢層やスマートフォンの利用状況
- カードとアプリの併用が必要か
- 専用アプリを用意するか、既存の会員アプリに組み込むか
Pokepayの場合
スマートフォンで使えるアプリ型のサービスで、専用アプリやWeb上で利用できます。すでに自社の会員アプリがある場合は、アプリへの組み込みにも対応しています。
初期費用・月額費用・運用コストを比較する
サービスを比べるときは、月額料金だけでなく、導入から運用までにかかる費用をまとめて比べることが大切です。
| 比較する費用 | 確認するポイント |
|---|---|
| 初期費用 | システムの導入費用、カードや端末の費用 |
| 月額費用 | 基本料金、店舗数・取引数による料金の変動 |
| 手数料 | 利用時の決済手数料、チャージ方法ごとの手数料 |
| 連携費用 | POSやECサイトなどとつなぐ場合の費用 |
| 運用コスト | 設定変更や問い合わせ対応にかかる人手 |
特に、店舗数や利用者数が増えたときに料金がどう変わるかは、事前に確認しておきたいポイントです。導入当初は安くても、規模が大きくなると想定以上の費用がかかる場合があります。
確認したいこと
- 初期費用・月額費用・手数料の内訳
- 店舗数や取引数が増えたときの料金
- 決済手数料の削減額と、総コストのバランス
Pokepayの場合
月額9,900円(税込)から利用でき、店舗数や利用規模に応じて料金プランを選べます(2026年10月時点)。チャージ手数料はチャージ方法によって異なるため、最新の料金は料金プランのページでご確認ください。
POS・EC・既存システムとの連携を確認する
現在利用しているPOSレジやECサイト、会員管理システムなどと連携できるかも、重要な選定ポイントです。
例えば、次のような項目を確認しましょう。
- POSレジ:既存のレジでハウスプリペイド決済に対応できるか
- ECサイト:店舗とオンラインショップで共通の残高を利用できるか
- 会員管理システム:既存の会員情報と連携・統合できるか
- データ連携:売上や利用履歴を既存のシステムに取り込めるか
連携に対応していない場合、二重入力や手作業での照合が必要になったり、追加のシステム開発費用が発生したりする可能性があります。
また、「API連携に対応している」だけでは、自社のシステムと接続できるとは限りません。必要なデータや連携方式、追加開発の有無、費用などを具体的に確認することが大切です。
確認したいこと
- 現在のPOSやECサイトと連携できるか
- 連携には追加開発や費用が必要か
- 連携できない場合、店舗でどんな作業が必要か
Pokepayの場合
公式アプリへの組み込みや、POSレジ・ECサイトとの連携に使えるSDK・APIを提供しています。大学生協事業連合ではクラウドPOSレジ、今井書店では既存の書店用POSと組み合わせて運用しています。
チャージ方法・ポイント機能・顧客データの活用範囲を確認する
お客様にとっての使いやすさと、企業にとっての活用のしやすさは、チャージ方法やポイント機能、データの扱いで大きく変わります。
| 確認する項目 | 確認するポイント |
|---|---|
| チャージ方法 | 現金・クレジットカード・銀行口座など、お客様に合った方法に対応しているか |
| 支払い方法 | QRコードやタッチ決済など、店頭で使いやすい方法か |
| ポイント機能 | チャージ特典や還元率、期間限定キャンペーンを自社で設定できるか |
| 顧客データ | 利用履歴を確認・出力でき、販促や分析に使えるか |
確認したいこと
- 自社のお客様がよく使うチャージ方法に対応しているか
- ポイントやキャンペーンを、自社の判断ですぐに変更できるか
- 必要なデータを、必要な形式で出力できるか
Pokepayの場合
チャージは、アプリからのクレジットカード・銀行口座に加え、店頭での現金チャージや、専用のチャージ機「Payspot」での現金チャージにも対応しています。ポイント還元や入会ポイント、残高の有効期限の通知などを管理画面から設定でき、利用データは定期的にCSVで出力できます。
導入・運用サポート体制を確認する
ハウスプリペイドは、システムを導入すれば終わりではありません。導入後も、店舗スタッフへの説明や利用者からの問い合わせ、キャンペーンの設定など、継続的な運用が必要です。
そのため、サービス提供会社がどこまで対応してくれるかを確認しましょう。具体的には、次のような点が重要です。
- 導入支援:初期設定や店舗への展開、既存データの移行を支援してもらえるか
- スタッフ向けサポート:操作マニュアルや研修などを提供してもらえるか
- 問い合わせ対応:決済エラーや残高に関する問題が起きた際、誰が対応するのか
- 運用支援:ポイント設定やキャンペーンの実施について相談できるか
- 障害対応:システム障害が発生した際の連絡方法や対応体制は整っているか
特に、複数店舗へ展開する場合は、本部だけでなく各店舗のスタッフが無理なく運用できるかが重要です。
導入前に、サービス提供会社が対応する範囲と、自社で対応しなければならない業務を明確にしておきましょう。
料金や機能が自社の希望に合っていても、運用体制が整わなければ、継続的に活用することは難しくなります。
確認したいこと
- 導入時に、どこまで設定や設計を支援してもらえるか
- 導入後の問い合わせ窓口と対応時間
- 自社で対応する業務と、サービス提供会社に任せる業務の範囲
Pokepayの場合
プランに応じて、スタッフ向けの研修やマニュアルの提供、問い合わせ対応のノウハウ提供、24時間体制のシステム監視と障害時の復旧対応、加盟店情報などの登録作業の代行まで、導入から定着までを支援しています。
ハウスプリペイドの導入事例3選
ここでは、Pokepayを使ってハウスプリペイドを導入した3つの事例を、導入の目的別に紹介します。
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| 事例 | 業種・規模 | 導入の目的 | 主な成果 |
|---|---|---|---|
| 今井書店 | 書店・山陰地域12店舗 | 会員への販促強化・リピーター獲得 | 公式アプリの会員が約2年半で14万人に |
| 大学生協事業連合 | 大学生協 | 大学ごと・用途ごとの電子マネーを1つにまとめる | 東京地区65大学で共通の基盤で運用 |
| ペリエPay(千葉ステーションビル) | JR東日本グループの駅ビル | 電子お買い物券を導入し、テナントの売上を支援する | 1円単位で使える電子お買い物券を導入 |
今井書店|既存POSを活かし、会員・プリペイド基盤を構築

※取材時点の情報です。最新の状況とは異なる場合があります。
山陰地域で12店舗を展開する今井書店は、約20年運用してきたプラスチックカードから、公式アプリ「BookStore」に切り替えました。プリペイドマネーは店舗とECの両方で使え、チャージ残高が次の購入のきっかけになっています。
課題
- プラスチックカードでは、会員ごとに情報を届けたり、施策の効果を確かめたりできなかった
- カードを置き換えるだけでなく、会員との継続的な接点をつくりたかった
- お金を扱う基盤を一から開発すると、多額の初期投資と長い開発期間がかかる
選んだ仕組み・理由
今井書店は、既存POSを活かしながら、「決済・レジ処理はPOS」「会員・ポイント・プリペイド・販促はPokepay」と役割を分担しました。
Pokepayを選んだ主な理由は、次の3つです。
- 開発コスト:会員・ポイント・ウォレット基盤を一から開発する負担を抑えられる
- システム連携:既存POSやECなど、外部システムとの連携・拡張に対応できる
- 導入サポート:アプリの構想やシステム設計など、企画段階から相談できる
成果
| 指標 | 実績 |
|---|---|
| 会員数 | 約2年半で14万人(2026年9月時点) |
| 年間購買金額 | アプリ会員はカード会員より約25%高い |
| 年間平均購入日数 | アプリ会員はカード会員より約17%多い |
| 販促コスト | ある施策で、売上水準を維持しながら約3分の1に削減 |
※アプリ会員とカード会員の購買データは、同一顧客の移行前後ではなく、異なる集団同士の比較です。
担当者の声
今井書店 次世代システムプロジェクトPMO 榮 健太 様
Pokepayを選んだ理由
「スピード、品質、将来の拡張性、パートナーから得られる知見まで含めたトータルコストを考えると、既存の仕組みを置き換えてでもPokepayを採用してよかったと考えています。」
プリペイドマネーの使われ方
「アプリ内のプリペイドマネーを、毎月の書籍購入予算として活用する利用者もいます。毎月決まった金額をチャージし、その残高と付与されたポイントの範囲内で本を購入している、という声もありました。単なる決済手段ではなく、『本を計画的に楽しむための財布』としても利用されているようです。」
この事例が参考になる企業
- 会員基盤をつくり、お客様との継続的な接点を持ちたい
- チャージ残高を店舗とECの両方で使えるようにしたい
- 既存のPOSは活かしながら、プリペイドを導入したい
- ポイントカードや会員カードを電子化したい
大学生協|複数のプリペイドマネーを共通基盤で運用

※取材時点の情報です。最新の状況とは異なる場合があります。
大学生協事業連合では、大学ごとに個別運用していた電子マネーをPokepayの基盤に統合しました。2022年9月から東京地区65大学で運用を開始し、学食や教科書の購入など、用途に応じた複数のプリペイドマネーを提供しています。
課題
- 大学ごとに電子マネーのシステムが異なり、個別に運用していた
- 電子マネーを導入していない大学もあり、共通の仕組みが必要だった
- 学食や教科書など、用途別のプリペイドマネーを管理する必要があった
選んだ仕組み・理由
大学生協では、Pokepayを活用し、1つの基盤で大学別・用途別の複数マネーを発行・管理できる仕組みを採用しました。
Pokepayで実現したこと
- 複数マネーの管理:学内のさまざまな用途に使える「ベースマネー」に加え、「教科書・教材マネー」「学食マネー」などを発行できる
- POSとの連携:クラウドPOSレジ「ユビレジ」と連携し、学生がアプリに表示したコードで支払える
- チャージ方法の充実:クレジットカード・コンビニでの入金に加え、一部の大学では専用チャージ機「Payspot」で現金チャージにも対応できる
- 拡張性:公式アプリへの組み込みやPOSレジ・ECサイトとの連携がしやすいSDK・APIを備えており、今後の機能追加にも対応できる
販促キャンペーンの設計
利用を広げるために、次のようなポイントキャンペーンを設定できる仕組みにしています。
| キャンペーンの種類 | 内容 |
|---|---|
| 曜日・時間帯別の還元 | 曜日や時間帯ごとにポイント還元率を変える |
| 対象商品の購入特典 | 特定の商品を買うとポイントを付与する |
| まとめ買い・セット購入特典 | 購入個数や商品の組み合わせに応じてポイントを還元する |
| 来店ポイント | 現金など、ほかの支払い方法で買った場合にもポイントを付与する |
※一部のキャンペーン機能は、外部システムとの連携が必要です。
この事例が参考になる企業
- 複数店舗・施設で使えるプリペイドを新しく導入したい
- 商品やサービスの用途ごとに、異なるマネーを発行したい
- POSレジと連携し、複数のチャージ方法を用意したい
ペリエPay|JR東日本グループの駅ビルが電子お買い物券を導入

※取材時点の情報です。最新の状況とは異なる場合があります。
JR東日本グループの駅ビル「ペリエ千葉」では、Pokepayを活用したプレミアム付き電子お買い物券「ペリエPay」を導入しました。従来の紙の商品券と異なり、スマートフォンでチャージから支払いまででき、1円単位で利用できる仕組みです。
課題
- コロナ禍で来館者が減少し、売上が厳しくなったテナントを支援する必要があった
- 紙の商品券はお釣りが出ず、残額を使い切りにくかった
- 複数店舗で使えるお買い物券を、短期間で導入する必要があった
選んだ仕組み・理由
千葉ステーションビルでは、Pokepayを活用し、複数店舗で共通利用できる電子お買い物券を、短期間で導入できる仕組みを採用しました。
Pokepayを選んだ主な理由は、次の3つです。
- 導入スピード:既存のアプリ・決済基盤を活用し、一からシステムを開発せずに導入できる
- 複数店舗への展開:各店舗で利用できる共通の電子お買い物券を導入しやすい
- 運用サポート:マニュアルが充実しており、店舗スタッフへの説明や周知に活用できる
実施した取り組み
| 取り組み | 内容 |
|---|---|
| 1円単位での支払い | 紙の商品券と違い、端数まで残さず使い切れる |
| 新規登録キャンペーン | 初回インストールの先着2,500名に500ポイントをプレゼント |
| チャージ還元キャンペーン | チャージ額の10%相当のポイントを還元 |
担当者の声
株式会社千葉ステーションビル ご担当者様
Pokepayを選んだ理由
「1点目は、複数の店舗に支払いシステムを導入することが容易であったことです。2点目は、導入までのリードタイムです。」
導入時の課題とサポート
「スタッフへの運用フォローは懸念事項のひとつではありましたが、Pokepayは運用マニュアルが充実していることもあり、スタッフへの周知に役立てることができ助かりました。」
この事例が参考になる企業
- 電子お買い物券やポイント還元で、集客・販促を強化したい
- 紙の商品券に代わる、1円単位で使える電子お買い物券を導入したい
- 導入時のスタッフ説明や運用サポートを重視したい
3つの事例に共通するポイント
3つの事例はいずれも、ハウスプリペイドを単なる決済手段としてではなく、自社の課題に合わせた仕組みとして設計しています。
※横スクロールができます
| 事例 | 解決した課題 | 設計のポイント |
|---|---|---|
| 今井書店 | プラスチックカードでは会員との継続的な接点をつくれない | 既存POSを活かしつつ、チャージ残高を店舗とECの両方で使えるようにした |
| 大学生協事業連合 | 大学・用途ごとに電子マネーがばらばら | 1つの基盤で用途別に複数のマネーを発行し、キャンペーンで利用を促進 |
| ペリエPay | 紙の商品券の端数、施策の立ち上げの遅さ | Pokepayのアプリと運用マニュアルを活用し、短期間で複数店舗に導入 |
自社に近い業種や規模の事例は、Pokepayの導入事例ページでも紹介しています。
ハウスプリペイド導入の流れとチェックリスト
ハウスプリペイドの導入には、サービスの選定だけでなく、チャージ・決済方法の設定、既存システムとの連携、店舗スタッフへの説明などの準備が必要です。
ここでは、新規導入と既存カードからの移行の両方に対応した、導入までの5ステップと確認項目を紹介します。
ハウスプリペイド導入までの5ステップ
※横スクロールができます
| ステップ | 実施すること | つまずきやすい点 |
|---|---|---|
| STEP 1 | 導入目的・対象店舗・利用者を決める | お客様がチャージしてまで使うメリットが不明確 |
| STEP 2 | サービスを選定し、費用・導入条件を確認する | 月額料金だけで比較し、チャージ手数料や追加費用を見落とす |
| STEP 3 | チャージ・決済方法やシステム連携を設計する | 既存POS・ECとの連携に追加開発や費用が必要になる |
| STEP 4 | 動作テスト・スタッフ研修・利用者への告知を行う | スタッフへの説明が不十分で、店舗での案内や対応に混乱が生じる |
| STEP 5 | 運用を開始し、利用状況を確認・改善する | 導入後の利用が伸びず、改善施策も実施されない |
STEP 1. 導入目的・対象店舗・利用者を決める
まず、ハウスプリペイドを導入する目的と利用範囲を整理します。
- 決済コスト削減、リピーター獲得など、主な導入目的を決める
- ポイント還元やチャージ特典など、お客様が利用するメリットを考える
- 利用できる店舗・ECサイト・対象サービスを決める
- 想定する利用者数や利用金額を整理する
STEP 2. サービスを選定し、費用・導入条件を確認する
導入目的に合うサービスを比較し、必要な機能や費用を確認します。
- カード型・アプリ型など、自社に合った方式を選ぶ
- 初期費用・月額費用・チャージ手数料を確認する
- 必要な機能や導入スケジュールをサービス提供会社と調整する
STEP 3. チャージ・決済方法やシステム連携を設計する
実際にお客様が利用する流れと、店舗での運用方法を決めます。
- 現金・クレジットカードなどのチャージ方法を設定する
- 店頭での支払い方法や、POS・ECサイトとの連携を決める
- ポイント還元や初回チャージ特典などの利用促進策を設計する
既存カードから移行する場合は、会員情報や残高の引き継ぎ方法、旧カードとの併用期間も決めておきましょう。
STEP 4. 動作テスト・スタッフ研修・利用者への告知を行う
本番開始前に、システムと店舗の運用を確認します。
- チャージ・決済・残高確認・ポイント付与に加え、決済エラー時の動作もテストする
- 店舗スタッフに操作方法や問い合わせ対応を説明する
- 店頭POP・Webサイト・メールなどで利用者へ告知する
STEP 5. 運用を開始し、利用状況を確認・改善する
運用開始後は、利用状況や問い合わせ内容を確認しながら、改善を進めます。
- 会員登録数・チャージ額・利用率などを確認する
- 決済エラーや店舗スタッフからの問い合わせに対応する
- 利用状況に応じて、チャージ特典やポイント施策を改善する
最初から全店舗へ展開せず、一部の店舗で先行導入して課題を確認する方法もあります。
【チェックリスト】導入前の確認項目
導入前には、システムの設定だけでなく、店舗スタッフや利用者が問題なく使い始められる状態になっているかを確認しましょう。
| 分類 | 確認項目 |
|---|---|
| 決済・チャージ | □ チャージ・支払い・残高確認の動作テストが完了している |
| POS・EC連携 | □ 対象店舗やECサイトで決済が正常に動作する |
| ポイント・特典 | □ ポイント付与やキャンペーンの設定・テストが完了している |
| 店舗スタッフ | □ 操作方法やトラブル発生時の対応を共有している |
| 利用者への案内 | □ 登録方法・チャージ方法・利用可能店舗を案内できる |
| 問い合わせ対応 | □ 利用者・店舗スタッフ向けの問い合わせ窓口を決めている |
| 運用管理 | □ 売上・チャージ残高・利用状況の確認担当者を決めている |
| 障害対応 | □ 決済できない場合の連絡先や代替対応を決めている |
| 利用条件・規約 | □ 利用規約や利用条件、利用者への案内内容を確認している |
| 既存カードからの移行時 | □ 会員情報・ポイント・残高の引き継ぎを確認している |
| 既存カードからの移行時 | □ 旧カードとの併用期間・終了時期・利用者への案内を決めている |
※既存カードからの移行に関する項目は、該当する企業のみ確認してください。また、利用しない機能に関する項目は対象外です。
導入準備のすべてを自社だけで進める必要はありません。サービス提供会社の支援範囲を確認し、システムの設定・テスト・店舗への展開などの役割を事前に分担しておきましょう。
ハウスプリペイドを円滑に導入するには、システムの準備とあわせて、店舗スタッフと利用者が迷わず使える運用体制を整えることが重要です。
ハウスプリペイドの導入を検討している方へ
Pokepayでは、サービスの機能や導入方法を確認できる資料をご用意しています。社内承認に必要な稟議資料の作成支援も行っています。
まとめ|自社に合ったハウスプリペイドを選ぶには
ハウスプリペイドは、自社や自社グループの店舗・サービスだけで使える前払い式の電子マネーです。決済手数料の削減やリピーターの獲得、キャッシュフローの改善などが期待できる一方で、導入・運用のコストや、お客様に使い始めてもらうための工夫も必要になります。
この記事のポイントは次のとおりです。
| 項目 | ポイント |
|---|---|
| メリット | 決済手数料の削減、リピーター獲得、キャッシュフローの改善、顧客データの活用、ポイント・キャンペーンによる販売促進 |
| デメリット | 導入・運用コスト、利用できる店舗が限られる、登録やチャージの手間、残高管理などの運用体制づくり |
| 向いている企業 | リピーターを増やしたい企業、複数店舗・グループで展開している企業、紙・カード・回数券を電子化したい企業 |
| 選び方のポイント | 導入目的を決め、自社に合う方式(カード型・アプリ型)を選び、総コスト・システム連携・機能・サポート体制を確認する |
Pokepay(ポケペイ)は、法人・自治体向けの独自Pay・ハウス電子マネー発行プラットフォームです。スマートフォンで使えるハウスプリペイドを導入でき、企画・設計から運用まで一貫して支援しています。
自社に合ったハウスプリペイドを検討している方は、目的に応じて以下をご活用ください。
| こんな方に | おすすめの方法 |
|---|---|
| まずは機能や導入の流れを知りたい | → 資料をダウンロードする |
| 自社に近い業種・規模の事例を見たい | → 導入事例を見る |
| 自社の条件で費用や進め方を相談したい | → 導入について相談する |
参考資料
本記事は以下の情報源に基づいて作成されています。
- Pokepay導入事例「今井書店 BookStore」
- プレスリリース「大学生協事業連合 東京地区65大学で『Pokepay』を活用したオリジナル電子マネーが稼働開始」
- Pokepay導入事例「ペリエPay」
- Pokepay 料金プラン
※本記事に記載の情報は執筆時点のものです。最新情報は各社の公式サイトにてご確認ください。
※本記事に記載されている会社名、製品名、サービス名は、各社の登録商標または商標です。


